ようこそ医療ジャーナリスト・医学博士、森田豊の公式ブログへ。

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1963年東京都生まれ。88年秋田大学医学部卒業。95年東京大学大学院医学系研究科卒業。96年東京大学医学部附属病院助手を務め、97年ハーバード大学医学部専任講師。2000年埼玉県立がんセンター医長。04年板橋中央総合病院部長。現在は、現役医師、医療ジャーナリストとして、テレビ、雑誌等のメディアで活動中。さまざまな病気の概説や、医療に関する種々の問題に取り組む。

2013年1月28日月曜日

ラジオ人間ドック、生理現象の不思議、ニッポン放送

今週の、ニッポン放送、高嶋ひでたけのあさラジ!ラジオ人間ドックでは、ヒトにまつわる生理現象の不思議について解説しました。しゃっくり、あくび、夢、涙、耳垢について、なぜ生じるのか、どこまでわかっているのか、わかっていないのか、などを掘り下げました。ちなみに、高嶋ひでたけさんは、以前にスポーツ解説のさいに、しゃっくりが止まらなく、緊張が足りないから?と新聞で報道された様ですが、緊張が足りないことと、しゃっくりがでることとは無関係と考えられます。

2013年1月26日土曜日

みのもんたのウィークエンドにつかまえろ

本日の文化放送、みのもんたのウィークエンドにつかまえろ、冬の健康大作戦にゲスト出演しました。久しぶりの出演でした。今年のインフルエンザの傾向、対策、最新予防法についてお話ししました。また、隠れ脳梗塞、隠れ脱水、冬の乾燥肌対策などについてふれていきました。
リスナーの方々からも、たくさんのメールをありがとうございました。
風邪に卵酒?、お湯で洗い物すると脳梗塞?などなど、可能な限り、お答えしました。

2013年1月23日水曜日

ラジオ日本、峰竜太のミネスタ

1月22日~23日までの三日間、スタジオ出演しました。インフルエンザ予防法、風邪に関するリスナーからの質問に答えつつ、ノロウィルス感染症、乾燥肌対策、隠れ脳梗塞、隠れ脱水、ダイエットのウソホントなど、多岐にわたる医療についてお話させていただきました。

2013年1月21日月曜日

スギ花粉症飛散まで

TBSテレビ、みのもんたの朝ズバッ!では、花粉症を取り上げました。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどが、主な症状ですが、ひどくなると、思考力や集中力の低下、不眠、うつなどにもなることがあります。花粉症が増えている原因として、スギ花粉の増加、幼児期の生活の変化、食生活の変化、大気汚染などが考えられています。東京都のスギ花粉飛散が始まるのは、今年は2月中旬ですが、昨年の5~6倍の予想です。前日が雨で、その後、天気が回復した日の正午に花粉が多くなります。(雨で地面に落ちた花粉が乾いて、空気中に舞うなどの理由)。主な治療は、アレルギーを抑える薬、脱感作療法、手術などで、予防としては、外出時のマスク、帽子、めがね着用などです。さらに、花粉を部屋に持ち込まないためにも、玄関先で衣類や洗濯物を叩くなども大切でしょう。帰宅時のうがい、洗面もいいでしょう。食べ物、飲み物による民間療法なども注目されてきていて、今後期待できるかもしれません。期待できるのは、ヨーグルト、青魚、甜茶・緑茶、レンコン、加工されたトマト(生トマトは、花粉症を悪化させる可能性ありと)、シソなどです。

2013年1月8日火曜日

ひるおび!、常識クイズ!どっちがホント? 健康編5

TBSテレビ、ひるおび!の「常識クイズ!どっちがホント?健康編5」が放送となりました。ある病気の別の呼び方として本当にあるのはどっち?→こたつ病 or 加湿器病。大道芸がヒントとなって生まれた医療機器はどっち?→レントゲン or 胃カメラ。解熱鎮痛剤と一緒に飲んではいけないのはどっち?炭酸飲料 or 牛乳、などを取り上げて、解説しました。

インフルエンザの最新予防法

昨日のみのもんたの朝ズバッ!、本日のひるおび!で、本シーズンのインフルエンザについて、最新予防法も含めて解説を行いました。インフルエンザ予防の大原則は、ウィルスを身体に入れない(手洗い、うがい)、身体の抵抗力をつける(規則正しい生活など)、ワクチン投与(投与してから2週間で、約6~7割の方に効果あり)などです。今年も、昨年と同様、年末から流行に入り、香港A型が多いので、肺炎など重症化する心配があります。湿度40%以下では空気中を漂いやすいので、部屋の加湿にも注意が必要です。近年、予防効果が認められつつある方法は以下の通りです。
①ビタミンD(さんま、干し椎茸、あんこうの肝、きくらげ)、サプリメントから摂取、米国の論文に報告された。
②ヨーグルト(R-1ヨーグルト)、有田町の学校で摂取していたら、インフルエンザ発症率が低かったことによる。
③こまめにお茶を飲む、お茶に含まれるカテキンで、喉についたウィルスをやっつけ、洗い流すことができる(特にうがいができない会議中、電車の中など)。
④歯磨き、特に、朝起きてすぐの歯磨きが大切。夜は、口の中が乾燥するので、ウィルスや細菌が増えている。
⑤ココアを飲む(森永製菓が研究成果を発表)。
⑥長芋を食べる(特に青森県産)、ディオスコリンというタンパク質がインフルエンザウィルスを抑えるという研究成果がある(弘前大学と青森県)。

2013年1月4日金曜日

ラジオ人間ドック、笑う門には福来たる、ニッポン放送

今週の、ニッポン放送、高嶋ひでたけのあさラジ!ラジオ人間ドックでは、笑うことのメリットデメリットについて解説しました。アメリカでは、「笑い療法学会」が発足し、大阪府では、「笑いと健康推進事業」が進められています。笑うことによって生じるカラダへのメリットは、第一に免疫力が高まることです。笑うことで、NK細胞という免疫細胞が活性化され、感染症のみならず、ガンに対して効果があることも示唆されつつあります。第二に、笑いがもたらすリラックス効果によって自律神経の働きが安定します。自律神経の働きが安定すれば、内臓の働きも正常化します。通常、笑うことによって、副交感神経が優位になりますが、それによりストレスが解消されるのです。第三に、笑うことで、痛みを抑える効果のあるエンドルフィンが増加し、痛みを忘れさせてくれる作用もあるのです。さらに、最近では、笑って脳を刺激することで、脳血流が豊富になって、脳障害・痴呆症の予防効果も得られています。
 ところが、笑いとカラダにまつわる話として、笑い死にという言葉もあります。すなわち、笑うことが原因となって命を落とすというものです。その最初の事例は、古代ギリシャの記録に残されています。紀元前3世紀の古代ギリシャの哲学者クリッシュボスは、ロバに葡萄酒を与えた後、その酔ったロバがイチジクの実を食べようとしている様子を見て、笑い死にしてしまったと伝えられています。さらに、最近の報告で例をあげれば1975年、英国のミッチェル氏は、テレビ番組を見ていて、笑いすぎて(25分間)心不全で死亡しました。また、1989年、デンマークのベンチェン氏は、コメディー映画を見ていて、笑いすぎて心停止を起こしましたが、死亡前の心拍数は、250~500回/分だったとのことです。以上のことから、笑うことも、ほどほどにした方が良さそうです。自発的な笑いとは別に、中世のヨーロッパでは、強制的に笑わせることを拷問刑として用いていたようです。抵抗できないように手足を縛り、笑わせて窒息するまでくすぐるというものです。いわゆる強制的に笑い死にさせるというものです。
 適度な笑いは、カラダにとって多大なメリットをもたらしてくれることは確かですが、笑いとカラダについて調べてみると、かなり奥深い歴史があることがわかります。