ようこそ医療ジャーナリスト・医学博士、森田豊の公式ブログへ。

森田豊医師の公式HP(http://morita.pro/)はこちらからご覧ください。
1963年東京都生まれ。88年秋田大学医学部卒業。95年東京大学大学院医学系研究科卒業。96年東京大学医学部附属病院助手を務め、97年ハーバード大学医学部専任講師。2000年埼玉県立がんセンター医長。04年板橋中央総合病院部長。現在は、現役医師、医療ジャーナリストとして、テレビ、雑誌等のメディアで活動中。さまざまな病気の概説や、医療に関する種々の問題に取り組む。

2016年10月31日月曜日

平野ノラさんに

医療番組収録。久しぶりに、平野ノラさんにバブリーな力もらった。川村優希先生と。


 

2016年10月27日木曜日

ゴゴスマ、田中ウルヴェ京さんと

午後はゴゴスマ。博多華丸さん、JOYさん、田中ウルヴェ京さん、鈴木哲夫さん。BOYS AND MENら。豊洲問題のキーマン?濱渦氏とは!フィリピンのドゥテルテ大統領来日。元女子シンクロナイズドスイミング選手、日本スポーツ心理学会認定スポーツメンタルトレーニング上級の資格を持つ、田中ウルヴェ京さんと。


2016年10月23日日曜日

元カノの深い想い

尽くしてきたけど、不本意ながら離れてしまった男性が、別の女性とラブラブ結婚生活。同じような状況の女性は世の中に沢山いるだろう。熊切あさ美さんの発言は品位ある崇高な魔女の一撃、満塁ホームランだと思う。多くの人をスカッとさせたんじゃないだろうか。(当事者は除く)

愛之助&紀香新婚生活に“元カノ”熊切あさ美が放った一言とは?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20161023-00000147-sph-ent

フジテレビ、ウチくる!?

フジテレビ、ウチくる!?に、出演しました。キムラ緑子さん、渡辺えりさんと。

2016年10月21日金曜日

「名医信仰は日本を滅ぼす」『モーニングCROSS』

TOKYO MXテレビのニュース情報番組『モーニングCROSS』(モーニングクロス)に、水越孝さん、北条かやさんらと出演しました。堀潤さん、宮瀬茉祐子さんがMC。
私の今日のオピニオンCROSSは、

「名医信仰は日本を滅ぼす」

平均寿命は高まり、健康に関する関心が高まりつつありますが、いくつになっても、がんなどの大きな病気の診断をされたら、だれでも、動揺するものです。
その際に誰でも考えることは、腕のよい名医と呼ばれている医師に執刀してもらいたいと願うこと。
しかしここには落とし穴があります。本屋さんにいくと、「日本の名医を紹介」、「名医が選んだ日本の名医」、「名医ナビ」などの本が並んでいます。現在の医療制度からすると、名医の勤務する病院へ、自分の意思によって、あるいはかかりつけ医の紹介状などによって受診することは原則として可能です。
しかし、いわゆる名医と呼ばれるところに、患者さんが集中すると、診断されてから手術まで、2,3ヶ月待たされることも決して稀ではありません。良性疾患の手術などは、2年待ちなんて病院もあります。その結果、がんの進行期や、病状は進行してしまうことも多いんです。例えばがんになったら、最低5年間は、最初は頻回に、その後は1か月~数か月に一回、数院しなければなりません。再発したら再入院しなければなりません。何時間もかけて名医のいる遠い医療機関に通い、何時間も待たされて診療をうけることは、生活の質(QOL)の低下につながります。そういった生活の質を考えると、通いやすい病院に、ある程度家から近場の病院に行くことが大切だと思うんです。
もちろん、一年間に同じ診断の患者さんの手術を数例しかしていないというなら、別の病院に行ってみたほうがいいでしょう。ただし、同じ術式で、一年間に40例手術している病院と、400例手術している病院で、それほど腕がちがうんだろうか?と思うと、それほど変わりがないように思います。
 
例外はあります。あまり執刀できる医師が多くない頭頚部のがん、かなり進行しているがん、納得のいく説明を受けることができないなどの場合には、名医に診てもらい適宜治療を受けるべきです。初期のがんや、中期のがんは、前述の条件を満たせば、治療のプロトコールに病院間によってそれほど差はなく、生活の質を考えて、過度な名医信仰をやめるべきだと思います。生活の質を保つために、名医信仰をやめるんです。
 
この先、2025年問題を前に、患者は増え、医師は少ない状態がより一層加速されます。
名医信仰が続くと、名医の一部はヘッドハンティングされ、自由診療で高額の医療費がかかる病院に移ってしまう危険性も少なからずあります。

名医には、名医でなければできない手術をしていただき、適材適所で医師も人のために効率的に働くべきです。なんといっても、個々の患者さんの治療にふさわしい規模の病院、ふさわしい治療の情報をもっている「かかりつけ医などの医師」が重要な役割を演じるんじゃないかと思います。
初期のがん、中期のがんの方は、進行したがんや治療方針が分かれて困っている方のために、名医の腕を空けておいてあげるべきなんだと思います、そのことが自分の生活の質の向上にもつながるんだと思います。

 
 


2016年10月19日水曜日

10/29公開「92歳のパリジェンヌ」

10/29公開「92歳のパリジェンヌ」へ、コメントしました。 「誇りと尊厳を抱いたまま生を全うするために、人生を医療や家族まかせにしない。自分らしい幕引きを考えるきっかけとなった。」

http://gaga.ne.jp/92parisienne/comment/index.html

http://gaga.ne.jp/92parisienne/

https://www.youtube.com/watch?v=oGCR31dTcQY&feature=youtu.be


2016年10月17日月曜日

ゴゴスマ!、水道橋博士

午後はゴゴスマ。大久保佳代子さん、ユージさん、鈴木明子さん、水道橋博士さん、有馬晴海さんらと。東京五輪ボートカヌー会場見直し問題小池知事が村井知事の案内で宮城を視察!村井知事生出演豊洲地下から水銀蒸気。水道橋博士は絶好調‼️


ドデスカ!、正木裕美弁護士さんのお誕生日会

今朝のドデスカ!は、東京五輪ボート・カヌー競技場問題劇団四季・名古屋新劇場活動休止の川谷交際宣言の春香さん(イケメンなようだ!)、などなど。春香クリスティーンさん、正木裕美さんと。放送後に正木裕美さんのお誕生日会。





2016年10月16日日曜日

豊洲問題 気化した水銀の健康に及ぼす影響

  豊洲に関する報道で、空気中に気化された水銀が指針値を超えたとのこと。報道では、水銀は、指針値の1立方メートルあたり0.04マイクログラムに対し、2施設で1立方メートルあたり0.044~0.28マイクログラムを検出。最大で指針値の7倍です。指針値は「健康リスクの低減」を目的に国が示す指標で、事業者の排出抑制目標などに用いられます。2003年に環境省の審議会は「短期的に上回っても直ちに健康に悪影響があるものと解するべきではない」と。報道でも「健康に影響が出る数値ではない」、とあります。
 今回、1立方メートルの空間に、最大0.28マイクログラムの検出ですから、直ちに健康に影響が出るものではありませんし、過度に神経質になることはないとは思いますが、以下のような情報があります。
 
 金属水銀の気化(液体が気体に、もしくは、個体が気体になること)は、室温では僅かです。しかし、水銀量が多い、加熱、換気の不良等の悪条件の下では、水銀蒸気が高濃度になることが考えられる。気中濃度が1立方メートルあたり1ミリグラム(1マイクログラムの1000倍)を超えると1ヵ月以内に下痢、口内炎、蛋白尿等の症状が出現し、1立方メートルあたり、10ミリグラムを超えると1ヵ月以内に下痢、肺炎、腎障害等が出現するとされる。1立方メートルあたり1ミリグラムとは、現在の検出濃度の3000倍以上にあたりますが、微量でも長い年月吸入した時の影響は否定できません。

以下のURLに水銀体温計を壊した場合の日本中毒情報センターの水銀蒸気の症状等がよりわかりやすいです。

 

2016年10月14日金曜日

医師から見たドクターX(医療監修・森田豊)

私は、医師として複数の大学病院、総合医療センター、がんセンター、警察病院、民間病院、診療所等にて診療・研究・教育に従事してきました。ハーバード大学の関連病院(MGH)でも2年あまりアメリカの効率的な医療も見てきました。日本の医療の現場には、白い巨塔に象徴されるような封建社会が、今でも根強く存在しています。医療は経験によるところが多く、経験豊かな医師の判断が正しい場合も多く、昔ながらの封建的な仕組みによって病院内、医局内の秩序と規律の保持が維持されていることは確かです。また教授のようなリーダーの強い人事力のおかげで、たとえば過疎地への医師派遣など医師の偏在化の是正にも貢献してきたものと考えます。 
しかしながら、この日本における封建的な医療社会には、大きな問題も潜んでいます。正しいことを若手医師がいっても上司に聞いてもらえられない。腕の良い医師がなかなか活躍できずに潰されてしまう。教授などのリーダーに気に入られたものだけ、いわゆるイエスマンだけが、出世していくなどです。教授や医局の地位や名声、研究のために、患者の命が軽んじられることもあるようです。そして、従来の教授回診のような大名行列的な非効率的な事項も多く、時間の浪費、古き悪しき伝統が残っているのも事実です。

私自身も、長年にわたって改善を試みてきました。私が部長職として手術などの17人の医師らの陣頭指揮をとっていた病院では、一年目の医師から年配まで自由に活発に意見を言うことを美徳とし、非効率的なことは可能な限り排除し、時間の浪費を少なくし、勤務時間を徹底し、基本的には17時には医師の帰宅を目指しました。当番に残った医師と、オンコールの医師とで、対応していました。効率化を行って医療レベルが下がってはいけないものと考え、医療事故防止のための第一エンジン第二エンジン第三エンジンシステムのシステム稼働も確立させ、メリハリのある診療体制の構築に努力してきました。

効率よき医療体制の確立。上下関係にかかわらず患者に有益に働く意見を率直に言える医師を育てる。有能な若手医師をどんどん抜擢すること、これが今の医療に求めらるのだと思います。出産や育児などで女性医師らが現場を離れざるを得ない状況が継続しまだまだ医師不足の状態において、患者さんの高齢化は進み、2025年問題では確実に大変な医師不足状態となります。効率的な医療体制を作り、また医師免許を持っていなくてもできることは、医師はやるべきではありません。

2012年に東京大学付属病院で冠動脈狭窄を診断された陛下が、東大病院のスタッフによって手術が行われたのではなく、学生時代は必ずしも優等生とは言えず、完璧な経歴とは言えないが、執刀経験が豊富で腕の良い天野先生が手術をされていました。記者会見などのご様子をみて、いろいろな思いが募りました。医療は、学歴や学閥にとらわれず、心があり上手な人がどんどんリーダーとして活躍しなければならない時代がきたのかと思いました。

ちょうどそのころ、ドクターX、シリーズIの制作の医療監修を受けてくれという話をいただきました。上記のような思いがなかったらきっとお受けできなかったと思っています。

私の脳裏には、この大きなドラマで、医療改革ができるのかもしれない。いままで何百年もできなかった医療の歴史が少しでも変わるのかもと思いました。ドラマの影響もあるのか、この数年で徐々に教授回診も少なくなり、効率的運営をしている病院も多くなってきたように思います。

様々な番組の監修、出演をやってきましたが、このドクター-Xの監修を担当できたことは最もやりがいのある仕事の一つでした。2012年のシリーズIの放送時は、大学医局等からのパッシングも多いかと思い、正直、怖かったです。
今回のシリーズⅣでも、世の中の人たちが心の底から楽しんでいただき、医療の内情を多少のフィクションも含めてご理解いただき、どんな疾患にも希望を捨てない心を持っていただきたいです。また、医療従事者、そして職種をとわず、効率よい勤務と、リーダーシップの正しいあり方を考えるきっかけになればと願う次第です。

 

2016年10月9日日曜日

クギズケ!

本日のクギズケ!は、橋本マナミさん、小沢一敬さんがゲスト。絵画を収集する人の特徴、騙されやすい人の特徴について解説。久しぶりに専門家、門倉貴史さんとご一緒。



2016年10月8日土曜日

ホンネDEジャパン

今夜のBS-TBS、ホンネDEジャパン!は、尿漏れ、食中毒。湯山玲子さん、笑福亭鶴瓶さんとホンネで語る。MCは、吉川美代子さん、陣内智則さん。
来週は、医療総集編、過去の放送ダイジェストと、医学常識のウソホント。


2016年10月4日火曜日

週刊女性、袋とじ企画、平野ノラさんと

本日発売の週刊女性(10月18日号)に、愛する人と分かり合うための袋とじ8ページ企画。
「男と女、こうすればうまくいく!、森田豊の医学的根拠30」、バブル芸人・平野ノラさんとの爆笑対談も掲載されます。
袋とじなんで、立ち読みはできません。


2016年10月2日日曜日

ニッポン放送、高嶋ひでたけのあさラジ!

2010年10月より、毎月一週間担当しています、ニッポン放送、高嶋ひでたけのあさラジ!、ラジオ人間ドック。
明日からの1週間は、リスナーからの様々な質問に答えます。口内炎、手術で治る高血圧、糖尿病新薬、がんの5年生存率(相対生存率)など。

 

2016年10月1日土曜日

熊切あさ美さん

読売テレビで、熊切あさ美さんにお会いしました。以前に増して、さらにお美しく、心身共にとてもお元気で、まさしく健康美女性と診断しました。明日のクギズケ!にご出演されるようです。



ヂアミトールの推定致死量 数秒で注入可能か?

ヂアミトールをヒトの血管内に投与した際の推定致死量に関する私の見解      

ヂアミトールは商品名です。ベンザルコニウム塩化物が正式の薬品名です。同じ薬品で他の製薬会社から別の商品名の薬もありますが、一連の事件では、商品名ヂアミトールの名称で統一されています。

現在、医療機関で、手に入るものは様々な濃度のものがあり、10%、50%なでの高濃度のものは希釈して医療器具の消毒に使われています。例えば、

ヂアミトール(丸石)         
10%、50
 
ヂアミトール水(日興丸石) 
0.025%、0.05%、0.2%、0.1           

静脈投与した際の致死量に関しては、以下の論文に記載されています。マウスとラットの実験でして、ヒトでの研究はありませんが、マウスもラットもほぼ同じ値を示しているので、ヒトでの推定致死量を参考までに考えてみました。

Wade A & Weller PJ ed; A handbook of pharmaceutical excipients, 2nd ed. The pharmaceutical press, London(1994): 27-31

この論文によると静注での毒性
マウスでの単回投与毒性:LD5010mg/kg
ラットでの単回投与毒性:LD5013.9mg/kg
LD50という言葉は:投与した半数が死亡する用量のことです。100匹のマウスやラットに投与したら、50匹が死亡する容量のこと。
ただし、上記は単回でそれほど時間をかけなく静脈投与した時の値で、今回の事件では、点滴にて緩やかに静脈投与されていると考えられますので以下はあくまで参考の値です。
 
️50kgのヒトだと、ヂアミトール500mg695mgを静脈注射すると半数のヒトが死亡すると推定されます。すなわち、ヂアミトール0.5g0.695gです。

犯人が使用したヂアミトールの消毒薬がそれぞれどの濃度の薬品(製剤ボトル)かによって、何ml投与したかが異なります。ちなみに今朝の朝日新聞では、10%以上の高濃度が使われたと報道されました。ヂアミトールの比重が1.0から大きくかけ離れていないと仮定します。

それぞれの濃度のヂアミトール製剤を仮に犯人が使用した場合、右に書かれてある容量(ml)以上のヂアミトールが点滴袋に加えられた場合に死亡につながる可能性が高いと算出されます。通常入院患者の点滴は500mlの大きな点滴袋を使用していていますので、仮に半分の250mlが入った時点で死亡したとしたら、以下のそれぞれの容量の二倍を点滴袋に混入させたことになります。

50%製剤   1ml1.39ml
10%製剤    5ml6.95ml
0.2%製剤   250ml347.5ml
0.1%製剤      500ml695ml
0.05%製剤     1000ml1390ml
0.025%製剤    2000ml2780ml

500mlの点滴袋には、250ml以上もの容量のヂアミトールなどの液体は混入できません!
ですから、犯人が使用したものは、上記の計算からも朝日新聞の報道のように高濃度となります。50%製剤もしくは10%製剤と推測できます。
逆に言えば、50%製剤もしくは10%製剤を用いれば、一本の点滴で殺害が可能と推定されます。ただし、この知識を犯人が知っていたかどうかはわかりません。

50%製剤もしくは10%製剤を用いれば、数mlを混入させるだけで、殺人が可能です。操作にかかる時間は、10もしくは20mlの注射器を使えば、何本もの点滴袋に次々と混入させることができ、一本あたり数秒で終わると思います。

 
極めて恐ろしい事件です。